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冷酷非情な曹操

董卓暗殺に失敗した曹操は、洛陽から一目散に郷里に逃げ帰っていく。
しかし、董卓も黙って見逃すわけではない。
全国に手配書を送付して、曹操を捕まえようとする。

やがて、関所を通過しようとしたときに、捕らえられてしまう。
あえなく、県令の前に引っ立てられていく曹操。
「私は、行商人に過ぎません」というものの、県令の陳宮は、曹操の顔を知っており、嘘を見抜いてしまう。

牢獄に閉じ込められる曹操。
曹操の運命もこれまでかと思われたが・・・

その夜遅く、県令の陳宮は、ひそかに曹操を呼び出し再び尋問する。
「董卓は気味を厚遇していたのにどうして背いたのか?」
曹操曰く「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」
陳宮曰く「見損なってもらっては困る。私は俗な役人ではない。名君に会えなくて仕方なく県令をやっているのだ。」
曹操曰く「私は先祖代々、漢王朝から禄をいただいてきたものだ。董卓に身を屈しいたのは、隙を見てやつを暗殺するためだ。」
これから、どうするつもりかと聞く陳宮に、曹操は、郷里に帰って、董卓誅滅の軍を起こす予定だと告げる。
曹操の忠心に感じ入った陳宮は縄を解き、私も官職を捨てて、曹操に従うと述べる。
喜んだ、曹操は、それを受け入れ、その日のうちに、関所から逃れて、郷里を目指して馬を走らせる。

やがて、曹操の父と義兄弟の契りを結んでいる呂伯奢という人物の屋敷にたどり着く。
呂伯奢は、喜んで、曹操を受け入れる。
呂伯奢は、隣の村に行って、酒を買ってくると言い残し、屋敷を出て行く。

やがて、どこかから、刃物を研ぐ音がしてくる。

訝る曹操は、
「呂伯奢は、本当の叔父ではない。さっき出て行ったのも、怪しい。通報するつもりではないか。」という。
台所に行くと、屋敷の者の声がする。

「縛り上げて殺したらどうだい?」

やはりそうだ。先に、やらなかったら、自分たちが殺されてしまうと思った、曹操たちは、台所に踏み込み、屋敷の者たちを惨殺してしまう。

と・・・

台所の奥には、一頭の豚が縛られていて、今から、料理されるところであった。

疑い深すぎて、罪のない人たちを殺してしまったことに気づく曹操。
しかし、このまま、この場にとどまっていることはできない。
直ちに、呂伯奢の家から走り去っていくことになる。

途中で、呂伯奢に会う。
屋敷のものに豚の料理を出すように言っておいたから、一晩泊まっていかないかと言う呂伯奢に対して、曹操は、抜刀して、斬殺してしまう。

陳宮曰く「叔父にまで手をかけるとは大不義ではないか。」
曹操は、家にたどり着いたら、呂伯奢は、追っ手を差し向けてくるだろう。だから、生かしておくことはできなかった。といい、

「私は、天下のために生き延びなければならぬ。たとえ、私が天下の人に背くことがあっても、天下の人には私に背くことは許さぬ。天下を動かすものとはそうしたものではないか。」

という。
陳宮は、曹操を見損なったといって、その日のうちに曹操の前から姿を消した。後に、思いがけない形で、この二人は再び、対面することになる。

まさに、曹操の冷酷非情さを印象付けるエピソードですよね。
この曹操の冷酷非情さこそが、後に三国中最大勢力の魏国を建国する原動力になったに違いありません。


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