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打倒!董卓 しかし悉く失敗。そして、曹操も逃亡
呂布の武勇を得て、絶対的な権力をも握った董卓は、権力と武力を背景に漢の王朝を蹂躙していく。
最初に行ったことが、現皇帝少帝を排して、カリスマ性のある皇子協(陳留王)を即位させることだった。
皇帝の廃立を行うことで、董卓が絶対的な権力者であることを内外に示すと同時に、何皇太后の一族を完全に除くことが目的だったのでしょう。
皇帝の廃立は軽々しく行うものではありません。
殷の時代、宰相の伊インが第二代皇帝としてふさわしくない太甲を追放したことがあったが、一時的なもので、太甲の改心と人間的な成長を待って、欧に復帰させている。しかも、宰相の伊インといえば、名宰相として知られた人物。
また、前帝の時代も、劉賀が、皇帝から昌邑王に格下げされた事例があったが、帝位についてからわずか、27日のうちに3000あまりまの悪行を重ねたことが理由。
現皇帝少帝は、おとなくして弱弱しいとはいえ、悪行を行っているわけではないのに、廃立しようとする董卓。
後に、董卓は、廃立を強行して、少帝とその皇后、何皇太后を暗殺してしまうことになります。
この董卓の横暴に対して、たくさんの人物が反発します。
まず、袁紹。
董卓が宮中の大ホールに文武百官を召集して酒宴を開き、その席で、皇帝廃立のことを諮ると、袁紹は、猛反発。あわや、斬りあいになるかと思ったものの、天下の大事を決定するときだということで、両者は矛を収めます。
袁紹は、その日のうちに、洛陽を辞して、郷里の山東方面に帰っていき、そこで、兵力を養って、董卓打倒を図ることになります。
次に、尚書の丁管。
董卓が、少帝を玉座から無理やり引き摺り下ろして、排しようとしているのに対して、殴りかかろうとした。近侍の兵に取り押さえられてしまい、斬られてしまうものの、最期まで、おびえた様子も見せずに董卓をののしり続けた。
後世の人が詩を作ってこう称えている。
董賊 潜かに廃立の図を懐き
漢家の宗社 丘墟に委ねられる
満朝の臣宰 皆 嚢括するに
惟だ丁公の是れ丈夫なる有るのみ
さらに。伍孚。
洛陽を守備する部隊の長。董卓の横暴ぶりに対して、痛憤を感じ、常に短刀を隠し持って、董卓を暗殺する機会を狙っていた。
ある日、入朝する董卓を宮門の前で、刺殺しようとするものの、呂布に取り押さえられてしまい、斬られてしまうものの、最期まで、おびえた様子も見せずに董卓をののしり続けた。
後世の人が詩を作ってこう称えている。
漢末の忠臣として伍孚を説かん
天に冲する豪気は世間に無し
朝堂に賊を殺さんとして名 猶お在り
万古 大丈夫と称するに堪えたり
そして、曹操もが董卓の暗殺の機会を伺ってしました。
ある日、司徒の王允が自分の誕生日だということで、古株の重臣たちを自分の屋敷に呼び寄せます。
その席で、王允は、突然、泣き出してしまう。
驚いた重臣たちは、今日はめでたい誕生日なのにどうして、泣くのかと訝しがる。
「実は、今日は私の誕生日ではない。皆様と董卓打倒について゜話したくて集まってもらったのだが、いい案がない。このままでは漢の王朝が、董卓に滅ぼされてしまう。それを思って泣くのです。」
居合わせた重臣たちは、皆、涙に掻き暮れたのに対して、惟一人、曹操だけが大笑いする。
「朝廷の重臣一同が、夜通し泣き通して、董卓を泣き殺せると思っているのか。」と。
ならば、曹操にはいい案があるのかと王允ら重臣は、曹操に注目する。
曹操は、日ごろ、董卓の元に身を屈して仕えていたのは、董卓を信用させるためであると。今、董卓は、曹操を信頼しており、近づくチャンスがある。
王允殿の元には、七宝刀があるとか。その剣をお借りして、董卓を暗殺することをお許しください。と言う。
感心した王允は、曹操に七宝刀を与え、曹操は、七宝刀を持って、董卓の屋敷まで行く。
董卓の傍には、呂布が侍立している。呂布がいる限り、うかつな手出しはできない。
だが、そこは、曹操。じっくりとチャンスを待つ。
「ずいぶん遅参だがどうした?」
と訝る董卓。
しめた!
チャンス到来だ!
「痩せ馬のため、遅れてしまいました。」
哀れむ董卓は、呂布にいい馬を1頭、選んできて、曹操に与えるよう命じる。
部屋を出て行く呂布。
呂布が戻ってくるまでの時間はどれくらいか・・・
うまい具合に、董卓は、曹操に背を向けて、横になった。
今こそ、チャンス。
曹操は、七宝刀を抜刀!
董卓の心臓をめがけて駆け出さん!
「なにをする!曹操!」
董卓が鏡をちらりと見たときに、抜刀する曹操の姿が映っていたのだ・・・
しかも、運が悪いことに、呂布も、馬を引いて戻ってきた。
不穏な空気を読んだ呂布が、曹操に駆け寄る!
曹操もこれまでか!
だが、そこは曹操。
すばやく機転を利かせて
「私は、名刀を一振り所持しております。日ごろご恩を頂戴しております相国閣下に献上いたしたいと存じます。」
あわや暗殺寸前だったにもかかわらず、大喜びの董卓。
曹操は、白々しく
「馬を試乗させていただきたいのですが?」
と願い出て、一目散に洛陽から逃げていくことになる。
曹操が暗殺をもくろんでいたことに気づいた董卓は、曹操の邸宅に、急行して捕らえようとするものの、もぬけの殻。
実は、曹操は、以前から、董卓暗殺をもくろみ、妻子を郷里に帰して、一人借家暮らしをしていたのであった。
こうして、洛陽からは、董卓を打倒しうる人物は悉く消えてしまった・・・
もはや、董卓を除ける英雄はいないのであろうか・・・
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